相談があったイスの状態
ある施設様で、1年半使用したイスの、相談がありました。
「座のウレタン部分が後ろにずれて、掛け心地が良くない」とウレタンの入替」の依頼でした。
エコノミー介護イスの構造 ソフトウレタンの特性
構造は、積層合板(メーカーによっては成形合板)の上にソフトウレタンをおき、
PVCレザーを張っております。
長所 短所
① 安価である。 ①ヘタリやすい。
② 構造が単純で、ローコストで生産するのに、 ②クッションが必要
手間がかからない。
上図右の写真は10kgのダンベルをのせた写真で、重みを受けソフトウレタンが沈んでいる。
イスの形状も、原因の一つなのか?
左のピンクの介護イスは弊社「スピカ」オレンジのは相談のイスです。
座面の奥行がちがっていて、オレンジのイスは荷重の中心がピンクの「スピカ」より前にあり、
奥の方は、荷重が全く掛かっていない。
従って奥の部分のウレタンはヘタリ、掛からない部分は当初の厚みで、
施設様が「ウレタンがずれている」と誤解するのも無理はない状態です。
実際掛けてみた結果から思われる事
ピンク「スピカ」の場合 オレンジのイス
坂道で言えば、登坂に掛かる前にいる状態、 例えて言えば、岡の頂上に荷重の中心があり、
長く使用していると、変わってくると思いますが、 下り坂に向かうような感覚で、実際座った感覚
全面がヘタります。 は、滑り落ちやすい姿勢になります。
結論として
座面のウレタン入れ変えのご要望は、出来ない事はありませんが、イスの形状の問題で、一年後は又このような状態のイスになる可能性があり、保証は致しかねます。
という事で、代案はクッションをお使いになること、または計画的に入替をされることを御願いしました。
ご購入が平成31年3月でしたので、保証期間は過ぎておりますが、メーカーに要求することも出来ません。
私が施設の立場だったらと思うと・・・・・。
ご購入する際に気を付けつけて頂きたいこと
ご購入する際は、価格のみで、決定せず、
商品の仕様や長所、欠点を加味した上で、
商品選定した頂きたい。
右の商品は、エコノミー価格の製品にもかかわらず、座面にウエービングテープとモールドウレタンを使用しておりますので、
型崩れしにくく、体圧分散にも優れております。
又、耐次亜塩素酸対応の商品にも変更できます。